トランプ『対韓の相互関税15%→25%(自動車・木材・医薬)』で日本株はどう動く? セクター別の勝ち筋・負け筋と監視ポイント


ニュースの要点は「相対優位」と「リスクオフ」が同時に走ること

トランプ大統領が、韓国向けの関税を合意以前の水準に戻す趣旨で、自動車・木材・医薬品などを含む相互関税を15%から25%へ引き上げる意向をSNSで表明した。ここまでは事実として押さえられる。

日本株への効き方は、短期ほど二本立てになりやすい。
韓国勢が米国市場で不利になるなら、日本勢が相対的に有利に見える「相対優位」の波。
通商政策の予測可能性が下がると、投資家がリスクを落として円高に振れやすい「リスクオフ」の波。
相対優位はセクター内の比較を強める一方、リスクオフは指数全体を押し下げる。だから「上か下か」を決め打ちするより、どちらの波が勝っているかを見分ける方が現実的だ。

日本株セクター別に見る、得しやすい領域と損しやすい領域

結論を断言せず、どういう地合いなら強く見えやすいか、どういう地合いなら弱く見えやすいかを中立に整理する。

自動車は相対優位が出やすいが、円高が来ると相殺される

米国市場で韓国完成車が不利になるなら、日本勢の競争条件が相対的に良くなるという連想が働きやすい。これが追い風の筋だ。
一方で、自動車はリスクオフと円高の影響を受けやすい。関税ニュースより先に「円高なら輸出採算が悪い」という連想が走ると、相対優位が出ても株価は伸びにくい局面が生まれる。

電機と機械は、材料そのものより「地合い」「投資マインド」で色が変わる

電機は今回の対象の中心ではないが、世界需要や為替の影響が大きいので、リスクオフ局面では指数と一緒に売られやすい。逆に為替が落ち着く局面では選別が効いてくる。
機械は短期では鈍く見えることがあるが、通商摩擦が長引くと設備投資の先送りが効いてくる。短期のニュース反応より、中期の空気の変化を監視するほうが筋が良い。

海運と素材は「対韓」より「連鎖」と「需要」で動きやすい

海運は関税の直接当事者でなくても、貿易量や景気見通しの連想で動きやすい。保護主義のムードが強まるほど荷動きの懸念が先に出やすい。
素材も同様で、対韓という一点より、他国への波及や世界需要の鈍化が効いてくる。ただし素材は別材料で動く例外も多いので「全部同じ」にしないほうが安全だ。

医薬は守りになりやすいが、対象の具体化には注意が要る

リスクオフ局面でディフェンシブとして買われやすい一方、医薬品が関税対象に含まれる扱いが具体化すると、個別に重くなる可能性もある。医薬は「守り」と「政策対象リスク」が同居するので、確定情報の出方で更新する領域だ。

高校生でも分かる例え

文化祭で「隣のクラスだけ出店料が急に上がる」と発表されたら、そのクラスは値上げで不利になる。すると同じ商品でも「こっちのクラスの方が安いかも」と、別のクラスが相対的に有利になる。
でも同時に「来週またルールが変わるかも」となると、みんな買い控えて全体の売上が落ちやすい。
今回の関税ニュースも、相対的な得が生まれる可能性と、市場全体が冷え込む可能性が同時に走る、という構図に近い。

副業に例えるとこうなる

物販で、競合だけが「出品手数料が上がる」なら、あなたの店は相対的に売りやすくなる。これが相対優位の波。
でも運営が気まぐれでルールを頻繁に変えると、客も仕入れ先も不安になって市場全体が縮む。これがリスクオフの波。
日本株も同じで、韓国だけ不利なら相対優位が出るが、保護主義が連鎖すると全体が冷えるリスクが勝ちやすい。

監視ポイントは三つで足りる

結論を断言しない代わりに、見立てを更新できる状態にしておく。見る項目を増やしすぎると運用できないので、三つに絞る。

為替の方向。円高が継続するならリスクオフの波が勝っている可能性が上がる。
業種の相対。輸送用機器が相対で強いなら相対優位の波、医薬が相対で強いならリスクオフの波が勝っている、と見分けやすい。
発動の確度。SNS表明の段階から、発動日や対象範囲が具体化していくのか、それとも交渉カードのまま風化していくのか。ここで織り込みが変わる。


AIコメント

推奨5人格(blockquock式)

【リスク屋(AIタレブ)】
平均より“連鎖”が怖い。対韓が対他国へ波及する兆候が出た瞬間、景気敏感の脆さが一気に顕在化しうる。

【マクロ屋(AIケインズ)】
効くのは関税そのものより需要と為替と期待。円高が進むなら輸出の利益見通しが先に剥げるので為替を最優先で見る。

【戦略家(AIポーター)】
勝負は国同士より同業内の相対。韓国の不利が日本のシェアに移るのか、値引き競争で相殺されるのかが核心。

【会計・採算屋(AIユニットエコノミクス)】
関税の上乗せは薄利の領域だと致命傷になり得る。誰がコストを負担するかで利益の落ち方が変わる。

【心理屋(AIカーネマン)】
市場は25%という数字に反応しやすい。確度が低い段階では過剰反応と材料消滅の往復も起き得る。


まとめ

このニュースは、相対優位とリスクオフが同時に走るタイプ。だから答えを一言で固定せず、為替、業種相対、発動の確度。この三つを見て、どっちの波が勝っているかを判定し、セクターの見立てを更新する。それが一番コストが低く、再現性が高い読み方になる。

>>この分析についてあたしなりに考察した記事は、こちらから

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