※これは自分の学習メモ。売買を推奨する話ではないです。
※数値や指標を出す場合は例示であり、表示時点で変わるので“当時メモ”として扱う。
当面あたしは、「増収増益=えらい」は一回外して、“名目”と“実質”を分けて見ると思う。
スーパーでカゴいっぱい買ったのに、レジで「え、こんなする?」ってなる日が増えた。
帰ってレシート見ながら、なんかこう…「数字は増えてるのに、豊かさは増えてへん」って感覚が残る。
で、ふと会社の決算も同じ顔してるな…って思った。
「増収増益!」
昔はこの言葉、わりとストレートに褒め言葉やった。
でもインフレの時代は、ここにちょっと罠が混ざる。
値段が上がる世界では、売上も利益も“増えやすい顔”をするから。
今日はこの「当たり前」を更新する回。
増えてるのに、豊かじゃない…の正体
体感としてはこう。
- 給料ちょい上がった
- でも生活は楽になってない
- むしろ節約が増えた
これ、個人の家計でも起きるし、会社の数字でも起きる。
「名目」は増えたのに、「実質」が置いていかれるやつ。
投資の世界でも、インフレに慣れてないと
「増えた!」って言葉に、気持ちだけ先に持っていかれやすい。
名目成長と実質成長について考えてみた。
まず言葉を自分用に置き換える。
- 名目:数字の見た目(円で増えたかどうか)
- 実質:その増え方が“本当に強いか”(量や価値が増えたか)
インフレの世界だと、名目は勝手に膨らみやすい。
だから「増えた!」だけで安心すると、たまにズレる。
雑な近似やけど、イメージとしてはこういう関係。
- 実質の伸び ≒ 名目の伸び − 物価上昇(インフレ)
もちろん会社ごとに事情は違うけど、
“感覚”を更新するには、この引き算が役に立つ気がする。
「増収」ってのは、結局、何が増えたんやろか?
売上って雑に言うと、
- 単価(値段)×数量(どれだけ売れたか)
やん。
インフレで単価が上がると、数量が横ばいでも売上は増える。
だから増収を見たら、あたしはまずここを聞く。
- その増収は、値上げなのか?
- それとも、数量が増えたのか?
- あるいは、ミックスで“うまくやった”のか?
「値上げで増収」は悪いことじゃない。
むしろ、ちゃんと値上げできる会社は強いことも多い。
ただ、投資メモとしては「増収の中身」を分けておかんと、景色がぼやける。
ミニ具体例(数値は例)
- 売る量が同じでも、単価が10%上がれば名目売上は10%増える
- でも数量が落ちて、単価だけ上がってるなら、実質の勢いは弱いかもしれん
この“かもしれん”を残しておくのが、あたしの目的。
「増益」って、楽に増えた?それとも耐えて増えた?
利益も雑に言うと、
- 売上 − コスト
で、さらに大事なのが 利益率。
インフレのとき、会社はだいたいコストが上がる。
- 原材料
- 人件費
- エネルギー
- 物流
- 金利(借金あるところは特に)
だから増益が出てても、ここを一回疑う。
- 価格転嫁できて、利益率を守れた?
- 逆に、売上は増えたけど利益率は削れた?
- 一時的に耐えただけ?(補助金・在庫・為替など)
同じ「増益」でも、汗の量が違う。
利益率の見方:あたしは“3つの削れ方”だけ覚えておこうと思う。
利益率って専門用語が多いけど、あたしは雑に3パターンで見てる。
1) 原価が上がって削れる(粗利が薄くなる)
材料高、仕入れ高、燃料高。
値上げが追いつかないと、ここがまず削れる。
2) 固定費が重くなって削れる(販管費が効いてくる)
人件費、広告、物流、人手不足対策。
売上が伸びても、固定費が増えると利益は残りにくい。
3) 金利や為替など“外の風”で削れる
本業が頑張っても、金利負担が増えると利益が薄くなる。
為替の追い風・向かい風でも、数字の顔が変わる。
ここまで分けると、「増益」の手触りが少しだけ分かる気がする。
「増収増益」が当たり前に見える理由(インフレ時代のクセやな)
あたしの理解では、インフレの世界ってこういうクセがある。
1) 値上げだけで“増収”になりやすい
数量が同じでも、単価が上がると売上は増える。
でも、それは「売れた」じゃなくて「高くなった」かもしれない。
2) 名目利益も“ふくらんだ顔”をしやすい
値上げが通ると、売上も利益も名目で増える。
ただし、コストも上がってるので、利益率が守れてるかは別問題。
3) 比較対象(前年)がインフレ前後でズレる
前年が“安い世界”の数字だと、今年の伸びが大きく見えやすい。
これ、気持ちよく錯覚する。
4) 「実質の成長」は、むしろ難しくなる
節約が増えると数量が落ちる。
競争が激しくなると値上げが通りにくい。
結果、名目が伸びても実質は伸びにくい。
5) “当たり前のハードル”が上がる
インフレが続くと、市場も「来期も値上げできるでしょ?」と期待しやすい。
その期待に届かないと、増収増益でも「思ったほどじゃない」扱いになる。
ここが、インフレ時代の地味な怖さ。
じゃあ、あたしは何を見ればええの?(チェック項目)
「増収増益」を見たら、当面あたしは次の5点をセットで見る。
1) 単価×数量のどっちで増えた?
2) 利益率は守れた?(粗利率・営業利益率の雰囲気)
3) コスト増を誰が飲んだ?(会社/顧客/仕入先)
4) 値上げの余地は残ってる?(もう限界?まだいける?)
5) 来期も続きそう?(需要の粘り・競争の強さ)
これだけで、「当たり前」の解像度が上がる気がする。
“強い増収増益”の匂い:あたしが好きなパターン
ここは断定じゃなく、好みメモ。
- 値上げだけじゃなく、数量も落ちてない
- 利益率が維持か、むしろ改善してる
- コスト増の中でも、値上げがちゃんと通ってる
- 来期の見通しが「守り」だけじゃなく、「伸び」も混ざってる
インフレの世界でこれができる会社は、たぶん地力がある。
逆に、増収増益でも
「値上げしかない」「利益率が薄い」「来期が薄い」
が重なると、名目の数字ほどは強くないかもしれん。
その会社、“値上げ”を何回まで通せそう?
インフレの時代の勝負って、結局ここに寄る気がする。
- 値上げしても買われる(必要性・ブランド・代替が少ない)
- 値上げしたら買われない(節約の対象・競合だらけ)
同じ増収でも、
「値上げが通った増収」なのか、「値上げしたいけど通らん増収(量で押しただけ)」なのかで、来期の景色が変わる。
だから当面あたしは、決算を見るときに一回だけこう聞く。
その値上げ、あと1回通る? それとも今回が限界?
答えは出なくても、“質問として残す”だけで、名目の数字に酔いにくくなる気がする。
副業で例えると、売上が増えても、手取りが増えないやつやろな。
副業でも同じことある。
たとえば転売やフリマで、値上げして売上が増えた。
でも、こうなるときがある。
- 仕入れも高くなってる
- 送料も上がってる
- 手数料は容赦なく取られる
- 返品やトラブルでコストが増える
結果、「売上は伸びた」けど、体感の手取りは増えてない。
これ、会社の決算でも似てて、
- 売上(名目)は増えた
- でもコストも増えた
- だから利益率が薄くなった
みたいなことが起きる。
数字の顔は良いのに、筋肉はついてない感じ。
あと、もう一個ある。
受注単価が上がったのに、忙しさも上がった
単価を上げたら仕事は増えた。
でも作業時間も増えて、実質の時給はそんな変わらん。
これも「名目は上がったけど実質は…」の典型。
もう少し掘り下げてみた。利益が増えても“現金”が増えない日がある(インフレの副作用)
ここ、初心者のあたしがいちばんハマりやすい落とし穴。
決算で「増益!」って出てても、
会社の財布(キャッシュ)が同じように増えてるとは限らん。
インフレになると、こういうことが起きやすい。
1) 在庫にお金が寝る(仕入れが高い)
同じ量を仕入れるだけでも、仕入れ単価が上がる。
すると在庫に必要なお金が増えて、現金が減る。
2) 売掛金が膨らむ(売上が名目で増える)
売上が増えると、入金待ちの金額も増える。
名目の売上が膨らむほど、現金化までのタイムラグが気になってくる。
3) 設備投資や人件費の前払いが増える
インフレ下では、設備も人も“先に手当て”しないと回らん。
その結果、利益は出てても、現金が出ていく局面がある。
要するに、インフレの世界って
「名目の利益が増える」→「現金が増える」が、スムーズに繋がりにくいことがある。
(ここは難しい話にしたくないから、今日は“そういう副作用もある”ってメモだけ残す。)
インフレ時代の「増収増益」読み替え手順は、こんな感じやろか。
あたし用の迷子防止の型。
A) まず「名目の増え方」を分解する
- 値上げ主導?数量主導?
- どこが伸びた?(主力・海外・新商品…)
B) 次に「利益率」を見る(守れたか、削れたか)
- 価格転嫁が効いた?
- コスト増を吸収できた?
- 一時要因で盛られてない?
C) 最後に「実質の匂い」を嗅ぐ
- 数量は増えてる?減ってる?
- 需要は粘ってる?節約で落ちてる?
- 次も同じ値上げが通る世界?
結論を急がず、「名目→率→実質」の順で眺める。
事故防止(3点)
- 「増収増益=強い」と即断しない(中身が値上げだけのことがある)
- 名目の伸びと、利益率の維持を分けて見る(汗の量が違う)
- “来期も続くか”を一言だけ疑う(インフレは景色が変わりやすい)
今日の自分ルール
- 増収を見たら、まず 単価×数量 に分解してメモする
- 増益を見たら、次に 利益率が守れたか を一言で書く
- 最後に「それって実質で強い?」と自分に聞く(名目に酔わない)
- 断定しない。“当たり前”を更新するための仮置きで止める
最後に
インフレの時代って、「増える」こと自体が当たり前になりやすい。
だから、数字が増えたときほど、あたしは一回だけ立ち止まりたい。
「それ、値段が上がっただけ?」
「利益率、守れてる?」
「来期も続く?」
この3つを聞くだけで、決算の景色がちょっと変わる気がする。
当面あたしは、この見方でやってみる。

