「結局、これ一本でよくない?」って言い切る空気が、ちょっと引っかかった
最近ね、SNSとか動画とかで、よく見るやつがある。
「結局は〇〇一本でいい」
「ごちゃごちゃ買うのは情弱」
「高配当は意味ない」
「分散しすぎは負け」
…うん、言いたいことは分かる。分かるんだけど。
その“言い切り”を浴びたあと、あたしの中に残る感情が、だいたい同じなのよね。
「じゃあ、あたしの不安とか生活って、どこに置けばいいの?」って。
銘柄の強さとか、理屈の正しさの話じゃなくて、
あたしはたぶん、投資を“生活の延長”でやってるから、
言い切りで殴られると、気持ちが置き去りになる。
で、気づいたら、あたしも同じことをしてた。
銘柄名を並べて、採点して、入れ替えて、疲れてた。
私はいつから、銘柄名ばかりを見るようになったんだろう
投資を始めた頃って、逆だった気がする。
ETFを買うだけでドキドキして、
「これ何が入ってるの?大丈夫?」って、何回も見に行ってた。
でも慣れてくると、見方が変わる。
“箱”として扱えるようになるのは、ある意味ラクだから。
- これは米国株の箱
- これは高配当の箱
- これは守りの箱
…みたいにね。
ただ、そのラクさの裏で、
いつのまにか、あたしは“銘柄名”を眺める時間が増えてた。
- どれが強い?
- どれが正解?
- どれを残して、どれを切る?
これさ、地味に消耗する。
しかも、採点って、あとから平気でひっくり返る。
「正解探し」って、終わりがないのよ。
銘柄を減らしても、迷いは消えなかった
一時期ね、「銘柄数を減らしたら楽になる」って思った。
- 5本に絞る
- 最小構成にする
- 重複をなくす
うん、理屈は合ってる。
でも、やってみたら分かった。
迷いって、数じゃない。
「この5本でほんまにええの?」
「今の相場に合ってるの?」
…って、また始まる。
結局、銘柄名で考えてる限り、迷いは形を変えて戻ってくる。
あたしが疲れてたのは、銘柄の数じゃなくて、
“ずっと正解を当てにいく姿勢”そのものだった。
そこで私は、ポートフォリオを「席」で見ることにした
で、あるとき、ふっと発想が変わった。
「この銘柄いい?悪い?」じゃなくて、
「あなた、どの席に座る?」って考えてみた。
席っていうのは、役割のこと。
- 成長を任せる席
- 生活を支える席
- 気持ちを落ち着かせる席
- 期待はするけど、頼りすぎない席
銘柄名より先に、席を決める。
この順番にしただけで、頭の中がスン…って静かになった。
評価とか採点が減って、
「生活に必要な役割」を置く作業になったから。
私のポートフォリオにある、いくつかの席
ここから先は、あたしの中の“席”の話。
正解というより、「あたしが続けるための置き方」ね。
触らない席(=考えないための席)
ここは、あたしの弱さ対策。
毎月積み立てて、
相場がどうであれ、基本は見ない。
NISAの積立枠みたいなやつは、ここに座らせやすい。
これを「触らない」って決めると、
ニュースを見たときの反射が減る。
上がった下がったの前に、
「でも、ここは触らない」が来る。
…これ、ほんま助かる。
“考えない仕組み”って、才能より強い。
インカムの席(=投資を続ける実感の席)
お金を増やすというより、
「続けてる実感」をくれる席。
分配金って、理屈だと賛否ある。
でも体感としては、こう。
ちょこちょこ返ってくると、気持ちが安定することがある。
増えたら嬉しいし、減ったらちょっと凹む。
それでも、年1回ドカンより、
“粒度が細い”ほうが、あたしの生活には合ってた。
ここはたぶん、利回りより、
“メンタルの揺れ幅を小さくする”席。
生活圏の席(=現実につながる席)
円で、生活に近いところから返ってくる席。
数字よりも、
「これはあたしの現実とつながってる」って感覚を大事にしてる。
景気の話より、暮らしの話で理解できるもの。
自分の生活に置き換えられると、不思議と握力が上がる。
“納得できる”って、
投資では軽視されがちだけど、
長期だと、めっちゃ効いてくる気がしてる。
弾薬の席(=慌てないための席)
使わないときは、正直つまらない。
でも、持ってるだけで効果がある席。
待機資金とか、現金寄りの置き場ね。
ここがあると、相場が荒れても、慌てにくい。
「今すぐ買わなきゃ」って焦りが減るし、
逆に「今すぐ売らなきゃ」って恐怖も減る。
あたしはこれを、
攻めるためじゃなくて、余計な売買をしないために置いてる。
期待枠の席(=夢を見る席)
未来に賭ける席。
テーマ投資とか、ちょっと尖ったやつはここ。
ただし、人数は少なめ。
主役にはしない。
夢は見たいけど、
夢だけで家計は回らんのよ。ほんまに。
だから席は作るけど、広げすぎない。
銘柄名は、あとからでいい
この見方にしてから、
銘柄名への執着がかなり薄れた。
- 何を買うか
よりも - どの席を厚くしたいか
を先に考えるようになったから。
結果として、売買が減った。
「今なにをすべきか分からん」時間も減った。
銘柄名って便利なラベルだけど、
ラベルを眺めてるだけだと、
いつのまにか生活から離れていく。
席は、その逆。
生活に引き戻してくれる。
最適化をやめたら、入金に集中できた
配分を0.5%単位で詰めるより、
入金額を1万円増やすほうが効く。
頭では分かってた。
でも、やっと腹に落ちた。
席で考えると、ポートフォリオは
完成させるものじゃなく、座り続けるものになる。
完璧な形を探すより、
続く形を作る。
あたしに必要だったのは、たぶんこっち。
今日の結論
あたしのポートフォリオは、銘柄でできてない。
席でできてる。
だから、銘柄の優劣より先に、
「この席に誰を座らせてるか」を確認する。
言い切りに飲まれそうになったら、
いったん席に戻る。
それだけで、投資が“生活の味方”に戻ってくる気がする。
次回予告(6/7)
次は 「生活圏の席」 を掘る予定。
「生活に近い銘柄・ETFって、結局どこが安心材料になるん?」って引っかかりを、あたしの言葉で整理してみる。
