銅高を見て、嬉しいより先に「これ、何の上げや?」が来た
銅が強い、ってニュースを読んだ。年初来で35%みたいな勢いで、節目の$12,000が視野に入る、と。
AIだ電力網だで需要が増える、供給もタイト、うん、話としては分かる。分かるけど、あたしの中で、もう一個の声が出てくる。
「それ、景気が強いから上がってるん? それとも、相場の中で在庫が偏って“形”が歪んでるん?」
まず一次の材料はここで空気感を掴んだ。
ここでの仮結論は、こう置いとく。
今回の銅高は、需要の話だけやなく「在庫と裁定の歪み」への警戒が同時に走ってる反応に見えたかもしれん。
(検索するなら:銅 価格 上昇 理由)
まず湧いた疑問は、ドクターカッパーって、今もそのまま信じてええん?
銅=景気の体温計、って言い方は分かりやすい。だからあたしも、つい使いたくなる。
でもね、銅って“景気”だけやなく、“流通と在庫配置のクセ”が前に出る金属でもあるやろ。
同じ上げでも、景気の上げと、歪みの上げは、後味がぜんぜん違う。
「ドクターカッパー」って便利な言葉ほど、いったん疑ってから使いたい。

これって、上げのエンジンは一個なん? 二個なん?
あたしの頭を落ち着かせるために、相場を二つのエンジンに分ける。
- ファンダのエンジン:AIデータセンター、電化、送配電。銅が要る。供給も簡単に増えない。中期の土台。
- 市場構造のエンジン:政策の不確実性とかで在庫が動く方向が変わる。取引所の在庫が偏る。価格の“形”が変形する。
これ、同時に走るときがある。
ややこしいのは、相場が上がってる最中に「どっちが主役か」が入れ替わることやねん。
嫌われポイントは「景気」より「在庫の偏り」ちゃう?
記事を読んでて、いちばんゾワっとしたのは、在庫の偏りの話や。
COMEXの取引所在庫が全体の61%を占める、みたいな局面が出てくると、「価格だけ見て景気を語ったら、足元すくわれるやつや」と思ってまう。
この“偏り”って、ゆっくり溜まって、解けるときは早い。
相場の怖さは、だいたいそこにある。
歪み側の説明として、あたしはこれも併せて読んだ。

これって、売上が伸びたんか?それとも、仕入れが詰まったんか?
自分の生活に落とすと、納得が早い。
店が繁盛して売上が伸びたなら、それは“需要が強い”。
でも、問屋の都合で仕入れが偏って、棚が薄くなっただけなら、見た目は同じ“品薄”でも中身が違う。
銅も似てる。
「景気が良いから上がる」のはまだ分かりやすい。
けど「在庫が偏って上がる」は、勝ってる気分のまま負けるやつが混ざる。
ところで、バックワーデーションって、景気のサインなん?
バックワーデーションって言葉、出てきた瞬間に頭が逃げる。
だから、あたしは自分用にこう理解することにした。
- 「いま欲しい現物が高い」状態
- 先の約束より、目の前の現物に値段がつく
- 景気というより、「現物が薄い」「取り合いが起きてる」って緊張のメモ
つまり、あたしにとっては“景気の証明”やなくて、“歪みの鳴き声”寄りやねん。

炭鉱のカナリア、価格より先に、どの鳴き声を聞くか?
ここからが本題。
銅でマクロを見るなら、「上がった/下がった」より“上がり方”を見たい。あたしのカナリアはこれ。
- COMEX LME 価格差:窓が開くと在庫が動く気配が出る
- 取引所の在庫の偏り:偏るほど、戻るときが怖い
- LMEの“動く在庫”:見かけやなく、動くほうが減ってへんか
データを見に行く入口は、素直にここ。
現物の取り合いっぽい空気を感じる材料としては、これも読んだ。
まとめ:銅を「景気の温度計」で終わらせないために、あたしは自分に問い直す
銅が上がると、景気がええんかな、って思いたくなる。
でも今年は、景気の物語に加えて、在庫と裁定の物語が前に出やすい。だから、あたしは自分にこう聞く。
- いま動かしてるのは、ファンダか、歪みか
- 銅価格より先に、カナリアは鳴いてへんか
- あたしは「景気の話が好き」なだけで、相場のクセから目を逸らしてへんか
銘柄研究って会社を見てるようで、最後は“自分の癖”を見る作業や。
マクロも同じで、銅を見てるようで、最後は“自分の読み癖”が炙り出される。
魂の一句
景気より 歪みの鳴き声 先に聴け

