株価 ≒ EPS × PER(でも“信じない”から始める)
朝、スマホのニュースを見て、ふっと思うときがある。
「あたし、投資のこと、分かった気になりたいんやな」って。
分かった気になると、安心する。
安心すると、今日の不安がちょっと薄まる。
でも投資って、こっちが安心した瞬間に限って、相場が「はい、違います」って顔してくる。
今日の一文は、あの式。
株価 ≒ EPS × PER
(でも、あたしはこれを“信じない”ところから始める)
信じないって言うと、ひねくれて聞こえるかもしれん。
でも違うねん。これはたぶん、あたしの防御。
「式を知った=理解した」って思い込みやすい自分がいるから、
いったん疑って、ちゃんと考える。
式は“答え”じゃなくて、分解レンズ。覗く道具。
地図を見ただけで旅した気になると、迷子になる。
投資もたぶん、同じ。
自問①:この式を知った瞬間、思考停止して「EPS上がれば株価も上がる」って決め打ちしてない?
正直に言うと、あたしこの式を最初に見たとき、ちょっと感動した。
「株価って、こうやって分解できるんや」
「じゃあEPSが上がる会社を見つけたらいいんや」
「わー、世界が整理された気がする」
で、そのまま思考が止まる。
止まったまま、次の値動きが来る。
そして現実が言う。
EPSが良くても株価は上がらんとき、あるで。
…ある。普通にある。
むしろ「それが日常」くらいである。
EPSが良いのに株価が上がらない。
逆に、EPSがそこまででも株価が上がる。
この時、昔のあたしは焦ってた。理由を探してた。
ニュースの見出しで“納得”して、自分を落ち着かせようとしてた。
でも今は、落ち着かせる前に、もう一回だけ自分に聞きたい。
「ほんまに、EPSだけの話なん?」
株価って、利益の写し絵じゃない。
ざっくり言うと、こういう感じがする。
利益(EPS)× 気分(PER)
“気分”って言葉は雑やけど、
市場ってほんまに、倍率を気分で変える。
- 期待が強いとPERが上がる
- 不安が強いとPERが下がる
- 会社が変わってなくても空気で動く
- そして後から、それっぽい理由が貼られる
だからEPSだけ見て「上がるはず」って言い切るのは、片目で見てる状態。
見えてるのは半分。残り半分は“市場の値札の付け方”。
「EPS」は会社の話。「PER」は世界の話っぽい
あたしの理解のための“仮置き”やけど、いったんこう分けてみる。
- EPS:会社が稼ぐ力(利益のイメージ)
- PER:その利益に、市場が何倍の値段をつけるか(倍率)
EPSは、会社の努力とか戦略っぽい。
「頑張ったら増えそう」って思える。
でもPERは、会社の努力だけじゃ決まらない。
むしろ外側の空気で動くことがある。
この「努力の外側で動く部分」が、あたしには難しい。
難しいから、すぐ「会社が悪いのかな」って思っちゃう。
でも、それも早い気がする。
自問②:あたしは「EPS」と「PER」のどっちを、いつ・なぜ見誤るのか?
ここからは“知識”というより、自分のクセの話。
投資の勉強って、知識を増やすだけじゃ足りなくて、
「自分がどこで勘違いするか」を知るほうが効く気がしてる。
あたしの勘違い、たぶん大きく2つ。
EPSの見誤り:「増えた」=「強くなった」って決めつける
EPSが上がったって聞くと、心がちょっと踊る。
数字で“良い”って言われた気がするから。
でも、EPSが上がる理由って一枚岩じゃない。
- ほんとに売上が伸びた
- コスト削減が効いた
- たまたま特需があった
- 為替で見かけが良くなった
- 前年が落ち込んでただけで反動が出た
- 会計的な要因で一瞬ふくらんだ
同じ「EPSが上がった」でも、中身が違う。
ここを雑に見ると、「上がった=強い」って短絡してしまう。
で、あとから「一時的でした」ってわかって、心が折れる。
だから最近は、EPSを見たら一回だけつぶやく。
「この増え方、続くやつ? それとも一回きり?」
答えが出なくてもいい。
問いを挟むだけで、決め打ちしにくくなる。
PERの見誤り:「市場の空気」を会社の実力と混同する
PERって、あたしの中では「期待の倍率」みたいなイメージ。
同じEPSでも、期待が強いと高い値段がつく。
期待が弱いと、安い値段になる。
でも期待って、会社の中身だけで決まらない。
- 金利の上下
- 景気の雰囲気
- 世界がリスクオフで冷えた
- セクターの流行り廃り
- 市場全体が「なんか疲れてる」空気
こういうとき、会社が変わってなくてもPERが下がる。
ここであたしは、ついドラマを作る。
「PERが下がった」
→「市場がこの会社を否定した」
→「会社が悪い」
…いや、市場に人格を与えすぎやろ、って自分で突っ込みたくなる。
市場は「誰か」じゃなくて、空気の集合体みたいなもんやのに。
だからPERを見たら、こう言い直す。
「これは会社の話? それとも倍率の話? それともただの空気?」
これも答えは出なくていい。
感情の暴走を止めたいだけ。
例え話:天気(EPS)と気温(PER)
この式を理解しようとして、あたしの頭に残った例えがある。
天気が良くても、気温が低いと外に出る気がしない日。
逆に寒くても、祭りがあると人は出る日。
株価も似てる気がする。
- EPS=天気(良い/悪いが分かりやすい)
- PER=気温(空気の冷たさ/熱さ)
- 需給は「たまたま駅前が混んでた」みたいな偶然
天気だけ見て「今日は人が出るはず」って決めるのは雑。
気温が低いと出ない。
祭りがあると出る。
だから、EPSだけ見て「株価は上がる」って決めるのも、雑。
…って、あたしは自分に言い聞かせたい。
直近の銘柄研究で、ほんまに“分解レンズ”を使ってみる(名鉄・アサヒ)
最近ちょうど、名鉄とアサヒの銘柄研究をしてて。
この2つを思い出すと、「EPS×PER」って式が“答え”じゃなくて“レンズ”やって意味が、ちょっと腹落ちする。
ここでやりたいのは「この銘柄が良い悪い」じゃない。
値動きの理由を、あたしの頭の中で分解してみるだけ。
(あたしの中の“思考の順番”を作りたいだけ、とも言う)
名鉄で考えると(あたしの仮置き)
名鉄みたいな会社を見てると、あたしはまずこう思う。
- EPS側:鉄道・不動産・観光…って、景気や人流の影響を受ける
- PER側:市場が「景気敏感」って見方を強めると、倍率が伸びにくかったりする(逆もある)
で、もし株価が動いたとして、あたしがまずやるのは「4択の仮置き」。
- 「今期の見通しが上がった」とか、利益の話が中心っぽい → EPS要因っぽい
- 「世の中が景気不安で全体が冷えた」みたいな空気 → PER要因っぽい
- どっちでもないのに出来高だけ増えてる気がする → 需給っぽい
- いや、EPSとPERどっちも絡んでそう → 両方っぽい
大事なのは、“当てる”ことじゃなくて、
あたしがその瞬間どう見たかを残すこと。
後から見返すと、「あたし、ここでPERを見落としてた」とか、
「EPSって言いながら、ただの空気に振り回されてた」とか、
そういう自分のクセが見える気がする。
アサヒで考えると(あたしの仮置き)
アサヒのほうは、名鉄とちょっと感覚が違う。
- EPS側:海外事業や為替の影響みたいに、利益の出方に“外部要因”が混ざりやすい印象
- PER側:市場が「安定ディフェンシブ」と見るか、「成長鈍化」と見るかで、倍率の空気が変わりそう
だからニュースで株価が反応したとき、あたしはまず疑い方の順番が変わる。
- 「利益そのものが変わる話?」→ まずEPS側を疑う
- 「市場の見方(評価)が変わっただけ?」→ PER側を疑う
- 「よく分からんけど市場全体がリスクオフ?」→ PER寄り+需給も疑う
…要するに、同じ“値動き”でも、会社によって疑う順番が違う。
それに気づけただけでも、式を覚えた意味はあった気がする。
ここでも断定はしない。
「っぽい」で止める。
断定し始めた瞬間、また“分かった気”が暴れ出すから。
これ、副業で言うたら…って勝手に脳内翻訳してみる
あたしは副業もいろいろ模索してたから、すぐこういう変換をやりたがる。
これって、副業で言うたら、たぶんこう。
売上や利益(=EPS)× 相場の空気(=PER)
メルカリ転売でも、ブログでも、何でもいいけど、
「利益が出た月」があっても、理由はいろいろ混ざってる。
- たまたま売れ筋に当たった
- 季節で動いた
- 競合が一時的に消えた
- 単発で高単価が入った
逆に、やること自体は変わってなくても、
相場が崩れたら単価が落ちて、利益が薄くなる。
副業って「自分の努力」と「相場の空気」が混ざるやん。
投資も、その感じに似てる。
だから投資でも、
「EPSが良い=全部OK」って決め打ちせずに、
「空気(PER)がどうなってる?」って一回見る癖をつけたい。
…あ、これ、完全に自分への戒めやな。
あたしは、こうやってみようと思う(分解レンズの使い方)
ここまで考えて、あたしが次にやってみたいのはこれ。
値動きがあったら、まず4択で仮置きする。
- EPS要因っぽい
- PER要因っぽい
- 両方っぽい
- どれでもない(需給)っぽい
“っぽい”でいい。断定しない。
検証しながら、自分の見方のクセを集めたいだけ。
たぶん、投資の経験値って、
「当てた回数」より「ズレ方を直した回数」で増える気がする。
(あたしは、そう信じたい)
今日のメモ
今日のところは、結論っていうより、備忘録で終わらせる。
- 株価 ≒ EPS × PER は、未来を当てる呪文じゃない
- EPSだけで決め打ちすると、たぶん痛い目を見る
- PERは会社の努力の外側で動くことがある
- 名鉄とアサヒを思い出すと、「疑う順番」が違うと気づける
- 値動きがあったら「EPS/ PER/ 両方/ 需給」に仮置きしてみたい
- 副業の「売上×相場の空気」に置き換えると、少し冷静になれる
…うん。今日はここまででええか。
締めの一行
「この式は“答え”じゃなくて、考えるための分解レンズや。」
信じるんじゃなく、覗く。
あたしは、とりあえずそれでやってみる。

