- 低PERの再評価は「強くなった」より“嫌われ理由(ディスカウント要因)”が消えた日
- 再評価の条件を分解する:不確実性・ガバナンス・供給過剰を“消える順”で見る
低PERの再評価は「強くなった」より“嫌われ理由(ディスカウント要因)”が消えた日
ソフトバンク(9984)を見てると、たまに不思議になる。
話はでかいのに、評価(PER)の扱いがやけにシビアな時期がある。
その瞬間、あたしの頭には雑な言葉が浮かぶ。
「やっぱ怖いんかな」「なんか信用されてないんかな」って。
で、しばらく眺めて、腹落ちした。
低PERって、“未来が読めない税金”みたいなものなんだと思う。
税金が重いと、利益(EPS)が同じでも、値札(PER)が上がらない。
つまり、再評価って「強くなった」より先に、
“嫌われてる理由(ディスカウント要因)が消えた”で起きることが多い。

今日の一文(または式)
「低PERは、稼げる根拠がまだ弱い高額の副業塾に入って、ずっと不安が消えない状態みたいなもの。」
自問①:この会社が低いのは“弱いから”じゃなく“嫌われてるから”では?
ここで一回、問いを変える。
「業績が弱い」じゃなくて、“嫌われポイントがある”のでは?って。
低PERの時って、だいたいどこかに“引っかかり”がある。
- 情報が読みにくい(透明性が低い=不確実性)
- ガバナンスが不安(意思決定が見えない)
- 将来がブレる(予測が立たない)
- 供給過剰・競争激化で利益が保たれない
ソフトバンク(9984)も、時期によって「何が嫌われてるか」が揺れる。
だから、低PERを見たら先にやるのは“擁護”じゃなくて、
「何が嫌われてるの?」の棚卸し。
自問②:ディスカウント要因は、消える種類?残り続ける種類?
嫌われポイントって、全部が同じ重さじゃない。
消えるものもあれば、残り続けるものもある。
ここを見誤ると、「安いから」で突っ込んで、ずっと安いまま抱える。
(これ、昔のあたし。)
だから次の問いはこうなる。
「その嫌われポイント、消える種類?残り続ける種類?」
再評価の条件を分解する:不確実性・ガバナンス・供給過剰を“消える順”で見る
要点①:ディスカウント要因の型(構造/循環/事件)で整理する
低PERの理由は、だいたいこの3つに分類できる。
(※全部を当てはめるんじゃなく、主因を1つ決めるための型。)
1) 構造(消えにくい|供給過剰・体質・ビジネスの根っこ)
- 競争が激しすぎて利益が残りにくい(供給過剰)
- 収益モデルが説明しにくい(不確実性が常在)
- ガバナンスが複雑で見えない(統治の不信)
構造は、基本“治らない”前提で見る。
治るなら、相当の時間と覚悟がいる。

2) 循環(消える|金利・景気・地合いで揺れる)
- 金利が高い時期に「未来の価値」が割り引かれる
- 景気後退でリスクが嫌われる
- 業界サイクルで利益が沈む
循環は、条件が変われば戻る。
戻るけど、「いつ戻るか」は当てにいかない。
3) 事件(時間で薄れる|噂・ショック・一発の不信)
- スキャンダル、特損、失敗、ショック
- “嫌われラベル”が貼られるやつ
事件のポイントは、
時間で薄れるか、構造に変化して残るか。
(ここを間違えると、“傷が癒えたフリ”に騙される。)
要点②:再評価(高PER化)の瞬間=理由が“論破”されるか、“無視できる大きさ”になる
再評価って「良いニュース」で跳ねるように見えるけど、
本体はだいたいこれ。
- 嫌われ理由が論破された(筋が通って解消された)
- 嫌われ理由が無視できる大きさになった(影響が小さく見える)
- 嫌われ理由の範囲が限定された(最悪ケースが小さくなった)
ここで大事なのは、“好き嫌い”じゃなくて不確実性の量。
不確実性が減れば、税金が軽くなる。
税金が軽くなれば、低PERがほどける。

掲示板で“ザワつく日”は、低PERの理由が増えた日としてメモする
掲示板を見ていると、ときどき空気が変わる。
「流れが変わった気がする」
「損切りがよぎる。でも損切れない」
「もし標準がそっちになったら痛い」
こういう言葉って、当たる当たらない以前に、“怖さが増えた瞬間の体温”なんだと思う。
業績の数字じゃなく、前提が揺れたときのザワつき。
だから、あたしはここを「結論」に使わない。
代わりに、“低PERの理由が一段増えた日”としてメモする。
そして、同時にセットで書く。
- このザワつきが落ち着く条件は何か(2つ)
- 逆に、落ち着かずに残るなら、何が“構造”として残ったのか
掲示板を材料にするというより、
自分の観測表に「不確実性が増減した日」を刻む感じ。
例え話(副業):転売・メルカリ・アフィリも「安い理由」が消えた瞬間だけ伸びる
副業でも「安い=儲かる」とは限らない。
たとえば転売。仕入れが安い商品を見つけても、
- すぐ規制が入る(再現性がない=事件)
- 供給過剰で値崩れする(薄利の消耗戦=構造)
- クレーム多発でアカウントが飛ぶ(事件リスク)
- 発送オペが回らない(伸びない体質=構造)
こういう“嫌われ理由”があると、
利益が出ても、スケールしない。
(=市場で言う低PERのまま。)
逆に伸びるのは、こういう時。
- 仕入れルートが安定して再現できる
- 供給過剰じゃなく、需要が読みやすい
- トラブル率が下がって“怖さ”が減る
つまり、稼げたからじゃない。
怖くなくなったから、回せる。
この感覚が、そのまま再評価(PER)の話に繋がる。

実務テンプレ:買う前に「安い理由」を1行で書き、消える条件を2つ添える
低PERを見たら、これを書けない限り買わない。
- 安い理由(ディスカウント要因)を1行で
- それが消える条件を2つ(論破/限定/無視できる大きさ)
例(型):
- 安い理由:ガバナンス不安で意思決定が読めない
消える条件:①情報開示が定着 ②意思決定のルールが見える化 - 安い理由:供給過剰で利益率が維持できない
消える条件:①撤退・淘汰が進む ②価格決定力が戻る - 安い理由:不確実性が高く、将来像が一文で言えない
消える条件:①収益源が整理される ②予測の精度が上がる
自分ルール: “安いから”買うのを禁止。必ず「安い理由」と「消える条件」をセットで書く
あたしの禁止ルールはこれ。
「安い」は理由じゃない。
“再評価を狙う”って、かっこよく聞こえるけど、
実態は「嫌われ理由が消える条件」を観測する作業。
副業も投資も、ここがいちばん地味で、いちばん強い。
締めの一行
高くなるのは、強くなったからじゃない。怖くなくなったから。

